2009
08.31

『グリュン・ブラウの伝説』

Category: 少女漫画
原ちえこの代表作の外伝が収録されている、『グリュン・ブラウの伝説』(講談社)。
年月を経て書かれていて、ご本人が言われるように、絵柄に大きな変化。
でも、その世界観、ストーリー性は、大人びつつも変わっていませんでした。

グリュン・ブラウの伝説 (講談社漫画文庫 は 3-13)グリュン・ブラウの伝説 (講談社漫画文庫 は 3-13)
(2007/04)
原 ちえこ

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表題作の「グリュン・ブラウの伝説」は、『虹の伝説』の外伝です。
『虹の伝説』の番外編「もしかして不思議…!」で、カールフェルト大公と結婚した、
アドリアンの異母妹のオリガが、老いた大公夫人として姿を見せます。
ヒロインは、この大公夫人の妹の孫で、新米の家庭教師のセブリナです。
つまり、侯爵家令嬢の身分を捨て、御者の妻となったローデの孫娘ということに。
ここでは逆の身分ちがいの恋で、伯爵と恋に落ちるセブリナ。
この作品は、「サウンド・オブ・ミュージック」に着想を得ていることがよくわかりました。
虹を見た日に7種類の花を枕元に置いて眠ると、未来の恋人の夢が見られる。
かわいらしい「虹の伝説」は、この作品でも印象的に登場しています。
また、のちにオーストリア=ハンガリー帝国の皇妃となるシシィ、
「狂王」と呼ばれるようになる、バイエルン王ルートヴィヒ2世も、無邪気な、
また、身分にとらわれない自由な子ども時代を送って、セブリナと接しているのです。

もう1作は、『フォスティーヌ』の外伝となる、「風を越えて陽光を越えて」。
フリデリックとフォリーを追ってウィーンを飛び出し、チロル地方で牧場を営むヨハン。
そのヨハンが、領主オットー卿のアンテエッテ姫をお家騒動から救い出すことに。
ヨハンもまた、身分ちがいの恋に気づいて、悩むのでしたが、
姫君と思っていた彼女は実は身代わりで、侍女のロミィだったのです。
本物のアンテエッテ姫、ロミィ、従者のフリッツにもまた、身分ちがいの三角関係。
両作品ともに、身分ちがいの恋がメインテーマになっているようです。
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