『おちくぼ』(1)

山内直実『おちくぼ 今は昔のシンデレラストーリー』(白泉社、2015年)を読了。
山内直実は、『なんて素敵にジャパネスク』(白泉社)の著者。
学習漫画をのぞけば、『落窪物語』の少女漫画化ははじめてかしら?
本作は学習漫画ではありませんが、原作に忠実な内容なのでオススメできます。
おもしろいのは、姫君が得意として、継母から強要される裁縫技術について、
姫君自身がとても大好きで、こだわりをもっているという描かれ方。

 北の方がどんどん仕事をおしつけるから
 姫さまのご上達っぷりもハンパなくて
 もともとお好きということもあって
 最近は究極のお衣装を目指しているフシがあるというか……

乳姉妹で実質ヒロインのあこきも言うように、そのプロ意識が強調されます。
そして、姫君を救うことになるチャラ男(?)・右近少将の道頼が、
「逢ってみたら末摘花だった なんてのはイヤなんだが」なんて言います。
人間不信、自信のない姫君の思いがけない抵抗にあい、
プレイボーイだった道頼は、相手をいとしく思う気持ちを知って……。

「原作の訳本のご案内」として、以下が紹介されています。

 室城秀之訳注『新版 落窪物語』(上下、角川ソフィア文庫)
 田辺聖子『新・落窪物語 舞え舞え蝸牛』(文春文庫)
 田辺聖子『おちくぼ物語』(角川文庫)
 氷室冴子『落窪物語』(少年少女古典文学館)

さて、新しい古典漫画の誕生を喜び、続きを楽しみに待ちましょう♪

Tag:源氏物語・古典文学 

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