2017
07.07

「良妻賢母」主義を発展させる

Category: 八重さん
春錦會・鴨沂會『創立六十周年記念誌』(昭和7(1932)年)には、
京都府立第一高等女学校の創立60周年の記念式典で、
河合やゑ、甫守ふみ、井上秀が講演を行ったことが記録されています。

 講演會概状

 二十一日午後一時から講堂に於て記念講演會が開催せられた。
 講師は本校出身の先輩甫守ふみ女史、井上秀子女史、河井やゑ女史で、
 甫守女史は明治十六年本科卒業、
 長年東京女子高等師範學校の教授を務めて居られた女子敎育界の元老、
 井上女史は明治二十六年の本科卒業生で
 現在日本女子大學長として聲名かくれなき敎育家、
 河井女史は明治三十二年本科を卒業せられ
 現在は大阪市聯合婦人會理事長として關西婦人界に活躍して居られる
 いづれも本校の誇とする大先輩の方々である。
 甫守、井上兩女史は東京から河井女史は大阪から御多忙の折からを
 この講演會のため喜んでお話を承諾して下さつたのである。

ああ、甫守ふみは、東京女子高等師範学校の教員で、山川二葉とも関わり、
河井やゑは婦人参政権運動にも加わっていく、女性史に名を残した人物でした。
井上秀は、3人のうち、最後に登壇しました。

 最後に井上女史は「母校六十周年記念に際して」との題で、
 女史の貴い半生の體驗から話をひろめて眞の女性の道は決して
 婦人の權利擴張にのみ存するものでなく
 むしろ保守的と云はれてゐる「良妻賢母」主義をよりよく發展せしめるにある
 卽ち良き妻であり信頼されるに足るよき母であるためにこそ
 女子の學問も修養も權利の獲得も意義あるのであつて
 そこに日本女性のゆくべき目標はおのづから關明せられ、
 時代の進化に伴ふ向上の路を見出す事が出來るのであると
 聽く者一人々々の心に深く喰ひ入る様に熱誠こめて話された。
 (春錦會・鴨沂會『創立六十周年記念誌(昭和7(1932)年)

日本ではじめて設立された女子大学校に、第1期生として学んだ井上秀。
その井上秀が説いているのが、「良妻賢母」ということに違和感も覚えますが、
ただし、それを発展させると言ってもいます。
むやみに権利を求めるばかりでなく、地固めをせよ、とも聞こえます。

余談
NHK総合「ブランケット・キャッツ」、BSの「猫歩き」と同じ時間なのが困る。
西島秀俊さんの亡くなった妻、しかも猫好きって、石田ゆり子さんの影が……。
いや、酒井美紀さんは、「白線流し」からのファンですが。
今日の第3話は、私にとっては何かリアリティがあって悲しかった。
どの猫も手放さない展開なのかなと思ったら、チャイがお嫁に。
「ひよっこ」、茨城に帰る人を見送る、みね子。
いつかみね子は、茨城に戻るお父さんを見送るのだろうか。
宗男おじさん、今度はローリングストーンズが喧嘩を売っているように感じる。
ビートルズに感謝を伝え、今度はもう対等にローリングストーンズと向き合う。
ビートルズの曲が流れなかったのは、宗男おじさんも武道館に入らず、
その歌声を聞いたわけではなく、それでも記念すべきことだったからでは。
みね子や鈴子たちも、ビートルズなんて知らない、聞いたこともない。
それでも、あの喧騒が記憶に残り、あの日をお赤飯の匂いとともに思い出す。
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