FC2ブログ

能勢家=横井(伊勢)家の女たちの動揺

徳冨蘆花「黒い眼と茶色の目」、黑田のおくらさん=窪田うらは、
山下家=山本家にも能勢家=横井(伊勢)家に入り込んでいました。
飯島先生=新島襄の配慮により、お稲=みねの死後は尚更のことです。

 おくらさんはお稲さんの忘れ形見の赤児を抱いて能勢家に入つて來た。
 叔母さんが病臥して居る奥の十疊の次の六疊に
 黑く塗つた大きな薄い鐵(てつ)の暖爐を焚いて、
 有名な兩祖父の片諱(かたな)をとつて慶馬と名づけられた赤児は、
 搖籃(えうらん)の中から丈夫な啼き聲を立てた。
 搖籃に居ない時は、おくらさんの膝に赤児は居た。

お稲=みねが生命と引き替えに生んだ男の子は、慶馬と名づけられた。
この子にとって父方の祖父、横井小楠の「平四郎」という通名、
母方の祖父になる山本覚馬の名前を合わせ、モデルは「平馬」という。
この慶馬は、これまで黑田家、あるいは新島家に預けられていたのでしょうか。
黑田のおくら=窪田うらは、その子を腕に抱いてやってたのです。
飯島先生=新島襄(背後には八重)の意向で、という点も有無を言わせない。
慶馬の曾祖母、山本佐久はもはや老いていたのでしょうし、
山本八重には子育ての経験はなく、この人が重要な役割を負ったのか。

 赤児を抱きながら、おくらさんは奥から勝手に氣を配り、
 豆腐の代も其古びた呉絽(ごろ)の帯の間の蟇口(がまぐち)から出た。
 敬二は能勢家に往く毎に、さながら其處に根生ひの大木の如く
 家中に枝葉を張るおくらさんを見た。
 おいよ婆さんは勝手の方にぶつぶつ云ひながら小さくなつて居た。
 かあやんは氣の霽(は)れぬ顏をして、溜息をつきながら、
 命の蔓(つる)とお節ちやんに縋りついて居た。
 (『徳冨蘆花集 第11巻』日本図書センター、1999年)

山本家の親戚でも、横井家には何の関わりのない老女が堂々と入り込み、
「根生ひの大木の如く家中に枝葉を張」っていく、黒田のおくら=窪田うらでした。
敬二=徳冨蘆花がそう感じるくらいだから、女たちはもっと敏感です。
又雄=時雄の母のちせ子=横井津世子は、今も病床にあり、
おいよ婆さん=横井清子(横井時明の妻)、かあやん=寿加(横井小楠の妾)は、
ましてや苦々しく思いつつどうにもならず、居場所がなくなる思いです。
黑田のおくら=窪田うらが、どうも経済、家政まで管理したかのようであり、
女所帯の微妙な人間関係のバランスが、崩れてしまいました。

余談
「わろてんか」、毎土曜日に現れる藤吉の幽霊、小鳥を鳴らすまでもなく。
恋愛がはしたないとかいやらしいとかのバッシング、今の不倫報道みたいな。
不倫はそもそもいけないことだから、とはいえ、異常、過剰な報道ばかり。
自ら告白した女優さんは、「暴かれる」ことに抵抗したのでは?
週刊誌の記者は正義なのか、突然に問いつめられた映像まで公開する。
いくら芸能人だって、驚くし、動揺するし、冷静に対応できない。
世間の反応も女優さん、女性タレントに冷たいのは、大正時代と同じ。

Tag:山本久栄 

四季の花時計
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2カウンター
プロフィール

もも

Author:もも

カレンダー
09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
月別アーカイブ
最近のコメント
最近のトラックバック
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索