FC2ブログ

松崎次平=竹崎土平の登場

徳冨蘆花「黒い眼と茶色の目」、能勢家=横井(伊勢)家に客人が訪れます。
お稲=(山本)みねの死から、およそ一月後のこと。
この従弟の出現がまた、敬二=徳冨蘆花の恋に影響を及ぼすことになります。

 二月も末になつたある日、荒神口に往くと、
 又雄さんは妙なものが來たと云つて、
 其處の隅に置いてある小形の柳行李を指した。
 荷札には肥後熊本松崎剛毅(かうき)と書いてある。
 剛毅と云ふ名は知らぬが、筆跡と云ひ、
 松崎とあるからには從弟の松崎次平であらう、と敬二は思ふた。
 又雄さんの許には手紙も來てなかつた。
 然し荷物が來るからには、主も追付(おつつけ)來るにきまつて居る。
 敬二はいやな氣もちになつた。

名前を記した荷札のある柳行李だけが先に届いた客人に、「いやな氣もち」。
松崎次平(剛毅)は、敬二=徳冨蘆花の「從弟」であるという。

 松崎は敬二が母の姉には孫に當る一つ年下の靑年である。
 敬二の父と松崎の祖父とは沼南門下の同窓、且は相婿で、
 維新の初年は藩制改革の當初は志を同ふして居たが、
 後多少意見の齟齬から平生何事にも小心で遠慮勝な敬二の父は、
 公生明、明生勇、其勇を奮つて義兄を排して地方政治の當局に立ち、
 排斥された松崎の祖父は野に下つて家塾を開き、
 西郷戰爭の後間もなく死んだ。
 唯一人あつた女(むすめ)に養子し、數人の子女が生れた。
 長子の音彦君は目下米國に苦學し、次平さんは卽ち二男であつた。
 敬二は次平さんと兄弟の如くして育つた。

敬二=徳冨蘆花と松崎次平は、「兄弟の如くして育つた」とあります。
この松崎次平(剛毅)とは、竹崎土平のこと。
小学校のころ、敬二=徳冨蘆花は、いつも級の首位の成績で、
一方の松崎次平=竹崎土平は末位にいて、喧嘩するほど仲がよかった。
東京に出たものの、受験に失敗して郷里に戻り、地元の中学校に入っていた。

 子供では睦んだが、靑年期に入つてから何時となく隔が出來た。
 敬二はあまり次平さんを好かなかつた。
 次平さんの突然の上京は、嬉しくもない新聞であつた。
 壽代さんと次平さんの名を並べて頭の中に書いて見た時、
 敬二は低氣壓の近づいて來る様な不安を感じた。
 (『徳冨蘆花集 第11巻』日本図書センター、1999年)

いつとはなしに、青年期に入って隔てができた、従兄弟の関係。
恋する男の勘なのか、敬二=徳冨蘆花は、
「壽代さんと次平さんの名を並べて頭の中に書いて見」て、わけもなく、
「低氣壓の近づいて來る様な不安を感じた」のだ、というのです。

余談
ドラマを見ていて、これは批判されないかな、セーフな描写かな、
誤解されたらまずいな、とか気になる。
好きな女優さんなどが、バラエティーや会見で話していても同じ。
昔のドラマの方が面白かった、という意見も見かけますが、
今ほどネットニュースが氾濫していなくて、ツイッターもなかった。
ネガティブな感想、視聴率に惑わされず、純粋に楽しめていたからでは?
「半分、青い。」、朝ドラの主題歌は晴れる、晴れたらいいねが多い。
今回は歌詞ではなく、映像で、ヒロインが虹をかける。
雨がモチーフの1つみたいだし、「花子とアン」の主題歌は「ニジイロ」。

Tag:山本久栄 

四季の花時計
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2カウンター
プロフィール

もも

Author:もも

カレンダー
09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
月別アーカイブ
最近のコメント
最近のトラックバック
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索