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問題児の松崎次平=竹崎土平

徳冨蘆花「黒い眼と茶色の目」、松崎次平=竹崎土平の突然の上洛。

 果然(はたして)其翌々日の夕、聞き覺えある其人の癖で
 鼻をくんッと鳴らして協志社に面會に來たのは、次平さんであつた。
 其云ふ處を綜合すれば、
 中學校で友人の時計を無斷で質入した爲放校處分に會ひ、
 祖母の計ひで能勢さんの薫陶監督の下に協志社に入ると云ふのであつた。
 荷札にあつた『剛毅』は、彼が刷新の覺悟を標榜したのであつた。

小学校の成績も芳しくなかった、松崎次平=竹崎土平は問題児だった。
京都までやってきた事情も、素行の悪さを感じさせます。
この一族は、困った若者は能勢又雄=横井(伊勢)時雄に託すらしい。
それだけ、能勢又雄=横井(伊勢)時雄や協志社=同志社は信頼されていた。
松崎次平=竹崎土平の祖母とは、竹崎順子。
その妹に、徳富一敬の妻で徳富蘇峰と徳冨蘆花の母親である徳富久子、
横井小楠の妻の横井つせ子、矢嶋楫子がいます。

 其翌日は土曜日で敬二は荒神口に往つた。
 次平さんには連れがあつた。
 其れは敬二が母にも又雄さんの阿母さんにも妹に當る
 今東京に或女學院長をして居るお島叔母さんの女の一人で
 お霜さんと云ふ若い婦人であつた。
 敬二は此從妹が次平さんの祖母の姉敬二が伯母に當る川村の家に居た時、
 遠縁に當る高森さんの實兄と愛に落ち、
 伯母の出もどり女で親類仲間に川村家の尼將軍と云はれた大痘痕、
 白眼の恐い切髪のおしでさんに窘められて、
 白河に投身したことを覺えて居る。
 河から救ひ上げられて敬二の家に來た時のしをしをとしたお霜さんの顏と、
 おしでさんの妹の子の爲三と云ふ少年が
 『自害するなら投身でなくも鋏もあるに』と云ふたといふ恐ろしい言葉と共に、
 敬二の耳目にまさまさと殘つて居た。
 お霜さんは其後首尾よく愛人と結婚し大阪に住むで居るので、
 伯母さんの見舞に來たのであつた。
 亡くなつた奥さんの實家方の勢力ばかり漲つて片隅に小さくなつて居た
 おいよ婆さんもかあやんも、救助船が來た様に喜んで居た。
 (『徳冨蘆花集 第11巻』日本図書センター、1999年)

東京の「或女學院」とは、原女学校と新栄女学校した女学校のことでしょう。
すなわち、その院長であるお島叔母さんとは、矢嶋楫子。
その娘であるお霜さんも、波乱の半生を歩んでいたのでしょうか。

余談
「半分、青い。」、「こんにちは、赤ちゃん」ではなくて、赤ちゃんの語りだから、
「こんにちは、お母さん」や「こんにちは、おじいちゃん」。
七夕に同じ産院で生まれた、女の子と男の子。

Tag:山本久栄 

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